15日前
DDPM-CD:変化検出のための特徴抽出器としてのノイズ除去拡散確率モデル
Wele Gedara Chaminda Bandara, Nithin Gopalakrishnan Nair, Vishal M. Patel

要約
リモートセンシングにおける変化検出は、地球表面のダイナミクスを理解する上で極めて重要であり、環境変化のモニタリング、人間活動の評価、将来の傾向予測、意思決定支援を可能にする。本研究では、画像合成に用いられる生成モデルの一種であるノイズ除去拡散確率モデル(Denoising Diffusion Probabilistic Model: DDPM)を事前学習させることにより、既存のラベルなしリモートセンシング画像を活用した新たな変化検出手法を提案する。DDPMは、マルコフ連鎖を用いて訓練画像を徐々にガウス分布に変換することで、訓練データの分布を学習する。推論(すなわちサンプリング)時には、ガウスノイズから出発して訓練分布に近い多様なサンプルを生成でき、最先端の画像合成性能を達成する。しかし本研究では、画像合成そのものではなく、変化検出という下流タスクにおける特徴抽出器としてDDPMを活用することに焦点を当てる。具体的には、事前学習済みDDPMが生成する特徴表現を用いて、軽量な変化分類器を変化ラベルとともに微調整する。LEVIR-CD、WHU-CD、DSIFN-CD、CDDの4つのデータセットを用いた実験結果から、提案手法DDPM-CDはF1スコア、IoU、全体精度の観点で、既存の最先端手法を顕著に上回ることが示された。これにより、下流タスクにおける事前学習DDPMの特徴抽出器としての重要性が強調された。本研究のコードおよび事前学習済みモデルは、https://github.com/wgcban/ddpm-cd にて公開している。