7日前
LDD:ブドウ病害のオブジェクト検出およびインスタンスセグメンテーションのためのデータセット
Leonardo Rossi, Marco Valenti, Sara Elisabetta Legler, Andrea Prati

要約
インスタンスセグメンテーションは、広く知られるオブジェクト検出タスクの拡張であり、精密農業をはじめとする多くの分野において極めて有用である。植物の器官やそれに関連する病気を自動的に識別できることで、作物のモニタリングおよび病害虫管理を効果的にスケーリング・自動化することが可能となる。特にブドウの病害初期検出および診断に関する課題に対処するため、インスタンスセグメンテーション手法による病害認識の最先端技術を推進することを目的として、新たなデータセットが構築された。このデータセットは、自然な環境下で病気を呈するブドウの葉および房の画像を収集することで構成されており、8種類の代表的なブドウ病害の有無を含む10種類のオブジェクトタイプをカバーしている。全1,092枚の画像に合計17,706個のラベル付きインスタンスが含まれている。データセットの特性を包括的に把握できるよう、複数の統計的指標が提案されている。また、Mask R-CNNおよびR^3-CNNモデルを用いたオブジェクト検出およびインスタンスセグメンテーションタスクにおける初期結果がベースラインとして提示されており、自動病状認識という目的に対して、本手法が有望な成果を達成できることを示している。