11日前

TSEM:多変量時系列に対する時系列重み付き空間時系列説明可能ニューラルネットワーク

Anh-Duy Pham, Anastassia Kuestenmacher, Paul G. Ploeger
TSEM:多変量時系列に対する時系列重み付き空間時系列説明可能ニューラルネットワーク
要約

ディープラーニングはその柔軟性と適応性により、技術的およびビジネス分野において汎用的な解決策として広く採用されている。しかし、その実装は不透明なモデルを用いるため、結果の信頼性が損なわれるという課題を抱えている。特に時系列データを駆動するシステムの挙動をより深く理解するためには、モデル内部の動作を可視化する「後処理型説明可能な人工知能(post-hoc eXplainable Artificial Intelligence, XAI)」アプローチの導入が重要である。時系列データに対するXAIには、モデルに依存しない(model-agnostic)手法と、モデルに依存する(model-specific)手法の2種類がある。本研究では、モデルに依存するアプローチに着目する。他の手法がいずれか一方のアプローチとしてクラス活性マッピング(Class Activation Mapping, CAM)またはアテンション機構(Attention Mechanism)を用いるのに対し、本研究ではこれら2つの戦略を統合した単一のシステムを提案する。これを「多変量時系列向け時空間的に重み付けされた説明可能なニューラルネットワーク(Temporally Weighted Spatiotemporal Explainable Neural Network for Multivariate Time Series, TSEM)」と呼ぶ。TSEMはRNNとCNNモデルの能力を統合する形で設計されており、RNNの隠れユニットをCNNの特徴マップの時間軸に対するアテンション重みとして用いることで、時空間的な情報を効果的に捉える。実験結果から、TSEMはXCMを上回る性能を示した。また、STAMと同程度の精度を達成しつつ、因果関係、忠実性(fidelity)、時空間的整合性といった複数の説明可能性基準を満たしていることが確認された。

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