
要約
低品質な顔画像データセットにおける顔認識は、顔の特徴量が隠蔽されたり劣化したりするため、困難である。マージンに基づく損失関数の進展により、埋め込み空間における顔の識別能が向上している。さらに、従来の研究では、誤分類(ハード)サンプルにより重みを置くための適応型損失関数の効果が検討されている。本研究では、損失関数における適応性の新たな側面として、画像品質の考慮を提案する。我々は、誤分類サンプルに注目する戦略は、そのサンプルの画像品質に応じて調整されるべきであると主張する。具体的には、容易なサンプルと困難なサンプルの相対的重要性は、各サンプルの画像品質に基づいて決定されるべきである。本研究では、画像品質に基づいて異なる難易度のサンプルに重点を置く新しい損失関数を提案する。この方法は、画像品質を特徴量のノルムで近似することで、適応的マージン関数として実現される。広範な実験の結果、本手法AdaFaceは、IJB-B、IJB-C、IJB-S、TinyFaceの4つのデータセットにおいて、既存の最先端(SoTA)手法を上回る顔認識性能を達成した。コードおよびモデルは、https://github.com/mk-minchul/AdaFace にて公開されている。