ドメイン間変化検出のためのエンドツーエンド教師ありドメイン適応フレームワーク

既存の深層学習に基づく変化検出手法は、強力な特徴表現を持つ複雑なニューラルネットワークを巧妙に設計しようと試みていますが、時間変動による土地被覆の変化(明度の変動や事前・事後画像間の季節変化など)によって引き起こされる普遍的なドメインシフトを無視しています。これにより、最適でない結果が生じることがあります。本論文では、時空間隔のある画像間でのドメインシフトを効果的に軽減し、より良い変化予測を行うためのエンドツーエンドの教師ありドメイン適応フレームワークであるSDACD (Supervised Domain Adaptation for Cross-Domain Change Detection) を提案します。特に、当SDACDは教師あり学習を用いて画像と特徴量の両面から協調的な適応を行います。画像適応では、サイクル一貫性制約付きの生成対抗学習を用いてクロスドメインスタイル変換を行い、双方向生成方式によりドメインギャップを効果的に縮小します。特徴量適応に関しては、ドメイン不変特徴量を抽出して特徴空間における異なる特徴分布を合わせることで、クロスドメイン画像間のドメインギャップをさらに低減します。性能向上のために、最終的な変化予測には初期入力時空間隔画像と事前・事後ドメインから生成された2つの時空間隔画像という3種類の時空間隔画像を組み合わせます。2つのベンチマークデータセットに対する広範な実験と分析により、提案したフレームワークの有効性と汎用性が示されました。特に、提案したフレームワークは代表的なベースラインモデルを新たな最先端記録まで押し上げ、CDDデータセットでは97.34%、WHUビルデータセットでは92.36%という精度を達成しました。ソースコードおよびモデルは公開されており、https://github.com/Perfect-You/SDACD からアクセスできます。