17日前

微小物体検出のための正規化ガウス Wasserstein 距離

Jinwang Wang, Chang Xu, Wen Yang, Lei Yu
微小物体検出のための正規化ガウス Wasserstein 距離
要約

微小オブジェクトの検出は、微小オブジェクトがわずか数ピクセルしか含まないため、非常に困難な課題である。本研究では、外観情報が不足しているため、最先端の検出器が微小オブジェクトに対して満足のいく結果を生み出せないことを示した。我々の重要な観察は、交差率(IoU)に基づく評価指標(IoUそのものやその拡張)が、微小オブジェクトの位置ずれに対して極めて敏感であり、アンカーに基づく検出器において使用すると検出性能が著しく低下することである。この問題を緩和するため、微小オブジェクト検出に向けた新しい評価指標として、ワッサーシュタイン距離(Wasserstein distance)を用いた手法を提案する。具体的には、バウンディングボックスを2次元ガウス分布としてモデル化し、それらの分布に基づいて類似度を計算する新たな指標である「正規化ワッサーシュタイン距離(Normalized Wasserstein Distance: NWD)」を提案する。提案するNWD指標は、任意のアンカーに基づく検出器におけるアサインメント、非最大値抑制(NMS)、および損失関数に容易に組み込むことができ、従来広く用いられているIoU指標の代替として利用可能である。本研究では、既存のオブジェクト検出データセットと比較して平均オブジェクトサイズが著しく小さい新しい微小オブジェクト検出データセット(AI-TOD)上で本指標の有効性を評価した。広範な実験結果から、NWD指標を用いることで、標準的なファインチューニングベースラインよりも6.7 APポイント、最先端の競合手法よりも6.0 APポイント高い性能を達成した。コードは以下のURLで公開されている:https://github.com/jwwangchn/NWD。

微小物体検出のための正規化ガウス Wasserstein 距離 | 最新論文 | HyperAI超神経