11日前
自閉症検出支援のための異常な手の動きの分類:機械学習研究
Anish Lakkapragada, Aaron Kline, Onur Cezmi Mutlu, Kelley Paskov, Brianna Chrisman, Nate Stockham, Peter Washington, Dennis Wall

要約
自閉症の正式な診断は、非効率的で長期間にわたるプロセスであることが少なくない。早期の介入が治療効果を向上させるという証拠があるにもかかわらず、家族は子供の診断を数か月以上待たなければならない場合がある。自閉症関連行動の存在を検出できるデジタル技術は、小児向け診断へのアクセスを拡大する可能性を秘めている。本研究では、深層学習技術を用いて家庭で撮影された非構造化動画から手をバタバタさせる行動(hand flapping)を検出する手法の実現可能性を示し、モデルおよびデジタル技術が自閉症診断の支援に活用可能かどうかを検証する第一歩を提示することを目的としている。データセットとして、子どもたちが示す手のバタバタ、頭を打つ、回転などの自己刺激行動を含む75本の動画から構成されるSelf-Stimulatory Behavior Dataset(SSBD)を用いた。その中から手のバタバタ行動に関する動画を100本抽出し、それぞれ2〜5秒の長さの正例と対照例(コントロール)動画を構成した。ランドマークに基づくアプローチとMobileNet V2の事前学習済み畳み込み層を組み合わせた手法を用いて、5回交差検証を100回繰り返した結果、最高性能を示したモデルはF1スコア84%(精度90%、再現率80%)を達成した。本研究は、自閉症関連行動の活動検出に向けた高精度な深層学習手法の開発に向けた、初めての重要な一歩を示している。