17日前

オブジェクト検出のためのOriented R-CNN

Xingxing Xie, Gong Cheng, Jiabao Wang, Xiwen Yao, Junwei Han
オブジェクト検出のためのOriented R-CNN
要約

現在の最先端の2段階型検出器は、計算コストが非常に高い手法を用いて回転方向を考慮した提案領域(oriented proposals)を生成している。このため検出器の処理速度が著しく低下し、先進的な回転物体検出システムにおける計算上のボトルネックとなっている。本研究では、高い精度と効率性を兼ね備えたシンプルかつ有効な回転物体検出フレームワーク「Oriented R-CNN」を提案する。具体的には、第1段階として、ほぼコストをかけずに高品質な回転方向付き提案領域を直接生成できる「回転方向対応型領域提案ネットワーク(oriented RPN)」を提案する。第2段階では、回転方向付き領域の感兴趣領域(oriented RoIs)を精緻化し、分類する「Oriented R-CNNヘッド」を採用する。特に特殊なテクニックを用いずに、ResNet50をベースとしたOriented R-CNNは、Dota(75.87% mAP)およびHRSC2016(96.50% mAP)という回転物体検出で広く用いられる2つのデータセットにおいて、最先端の検出精度を達成しつつ、単一のRTX 2080Ti上で1024×1024の画像サイズで15.1 FPSの処理速度を実現した。本研究が回転物体検出器の設計思想を見直すきっかけとなり、今後の研究における基準となることを期待している。コードは https://github.com/jbwang1997/OBBDetection で公開されている。