17日前
ラパロスコピーモードにおけるリアルタイム外科用手術器具セグメンテーションのためのディープラーニング手法の探求
Debesh Jha, Sharib Ali, Nikhil Kumar Tomar, Michael A. Riegler, Dag Johansen, Håvard D. Johansen, Pål Halvorsen

要約
最小侵襲手術は、腹腔内臓器の観察を目的とした手術法であり、開腹手術に比べて優れた効果が示されていることから広く用いられている。高精細カメラをはじめとするハードウェアの進歩により、この手術法は著しく向上しており、コンピュータ支援手術のための新たなソフトウェア手法もその可能性を示している。しかし、このような手術プロセスにおける手術器具の位置検出および追跡の精度向上には、依然として課題と要件が存在する。こうした課題に対応するため、本研究では、腹腔鏡手術における手術器具の自動セグメンテーションに活用可能な代表的な深層学習手法を評価・比較した。その結果、双デコーダー注意機構を有するDDANet(Dual Decoder Attention Network)が、他の最近の深層学習手法と比較して優れた性能を示した。特に、ROBUST-MIS Challenge 2019データセットにおいて、DDANetはDice係数0.8739、平均交差率(mean intersection-over-union)0.8183という高いスコアを達成し、1秒間に101.36フレームのリアルタイム処理速度を実現した。この速度は、臨床現場における手術支援において極めて重要な要件である。