13日前

NMS-Loss:混雑した歩行者検出における非最大値抑制を用いた学習

Zekun Luo, Zheng Fang, Sixiao Zheng, Yabiao Wang, Yanwei Fu
NMS-Loss:混雑した歩行者検出における非最大値抑制を用いた学習
要約

非最大値抑制(Non-Maximum Suppression: NMS)は物体検出において不可欠であり、特に混雑した被遮蔽状況において、誤検出(False Positive: FP)および誤未検出(False Negative: FN)を含むことで評価結果に大きな影響を与える。本論文では、NMSによって訓練ターゲットと評価指標の間に弱い結合が生じる問題に着目し、追加のネットワークパラメータを必要とせずにNMS処理をエンド・トゥ・エンドで学習可能にする新しいNMS-Lossを提案する。本提案するNMS-Lossは、FPが抑制されない場合およびFNが誤って排除される場合の2つのケースに対してペナルティを与える。具体的には、同一ターゲットに属する予測値同士を近づける「プル損失(pull loss)」と、異なるターゲットに属する予測値同士を遠ざける「プッシュ損失(push loss)」を提案する。実験結果から、NMS-Lossを導入した検出器(NMS-Ped)は、Caltechデータセットにおいて5.92%のミス率(Miss Rate)、CityPersonsデータセットにおいて10.08%のミス率を達成し、いずれも最先端の競合手法を上回る優れた性能を示した。