3ヶ月前

adversarial learningを用いた頑健かつ高精度なオブジェクト検出

Xiangning Chen, Cihang Xie, Mingxing Tan, Li Zhang, Cho-Jui Hsieh, Boqing Gong
adversarial learningを用いた頑健かつ高精度なオブジェクト検出
要約

データ拡張は、高性能な深層画像分類器の学習において標準的な構成要素となりつつあるが、オブジェクト検出分野におけるその潜在能力は十分に活用されていない。最新のオブジェクト検出器の多くが事前学習済み分類器の微調整(fine-tuning)を活用していることに着目し、本研究では、さまざまなデータ拡張手法が分類器にもたらす性能向上が、オブジェクト検出にどのように伝搬するかを最初に検討した。その結果は失望を伴うものであった。微調整を経た後、精度またはロバスト性の観点から見ても、拡張による性能向上は著しく減少することが明らかになった。本研究では、この課題に対処するため、オブジェクト検出器の微調整段階に敵対的例(adversarial examples)を導入する新たなアプローチを提案する。敵対的例は、モデル依存型のデータ拡張と見なすことができる。本手法は、検出器の分類および局所化ブランチから得られる強力な敵対的画像を動的に選択し、検出器の進化に合わせて拡張方針を適応的に進化させる。このモデル依存型の拡張は、特定の検出器に基づいて探索されたモデル無差別型の拡張手法(AutoAugment)よりも、異なるオブジェクト検出器への汎化性能が優れている。提案手法により、最先端のEfficientDetモデルはCOCOオブジェクト検出ベンチマークにおいてmAPで+1.1向上した。また、自然な歪みに対するロバスト性は+3.8 mAP、ドメインシフトに対するロバスト性は+1.3 mAP向上し、モデルの堅牢性も著しく改善された。実装モデルは以下のURLから入手可能である:https://github.com/google/automl/tree/master/efficientdet/Det-AdvProp.md