
要約
人間は、環境中の未知の物体インスタンスを識別する天然の本能を持っています。これらの未知のインスタンスに対する内在的な好奇心は、対応する知識が最終的に利用可能になったときに、それらについて学ぶのに役立ちます。この動機から、私たちは新しいコンピュータビジョン問題である「オープンワールドオブジェクト検出」を提案します。この問題では、モデルに以下の2つのタスクが課されます:1) 明示的な監視なしに、それまで見せられたことのない物体を「未知」として識別すること、および 2) 対応するラベルが段階的に提供されたときに、以前に学習したクラスを忘れないようにしながら、これらの識別された未知のカテゴリを逐次的に学習することです。私たちはこの問題を定式化し、強力な評価プロトコルを導入し、「ORE(Open World Object Detector)」と呼ぶ新しい解決策を提供します。OREは、コントラストクラスタリングとエネルギーに基づく未知識別によって構成されています。実験評価とアブレーション研究を通じて、OREがオープンワールドの目的達成においてどれほど効果的であるかを分析しています。興味深い副産物として、未知のインスタンスの識別と特徴づけが、段階的な物体検出設定における混乱の軽減に役立つことがわかりました。これにより、追加的方法論的努力なしで最先端の性能を達成しています。私たちは本研究が、新しく特定されつつある重要な研究方向性へのさらなる研究を促進することを期待しています。