7日前

対話状態追跡のためのシーケンス・トゥ・シーケンスアプローチ

Yue Feng, Yang Wang, Hang Li
対話状態追跡のためのシーケンス・トゥ・シーケンスアプローチ
要約

本稿では、タスク指向対話システムにおける対話状態追跡(Dialogue State Tracking: DST)について考察する。近年、大きな進展が見られつつあるものの、高い効果性を持つDSTモジュールの構築は依然として困難な課題である。本稿では、Seq2Seq-DUと呼ばれる新しいDSTアプローチを提案する。Seq2Seq-DUは、DSTをシーケンスからシーケンスへの変換問題として定式化するものであり、対話文の発話とスキーマの記述をそれぞれBERTベースのエンコーダで符号化し、発話埋め込みとスキーマ埋め込みの間の注目度(attention)を計算するアテンダー、そして現在の対話状態を表すポインタを生成するデコーダを採用している。Seq2Seq-DUには以下の利点がある。第一に、意図(intent)、スロット(slot)、およびスロット値を統合的にモデル化できる。第二に、BERTに基づく豊かな発話およびスキーマ表現を活用できる。第三に、カテゴリカルおよびノンカテゴリカルなスロット、さらには未知のスキーマに対しても効果的に対応可能である。さらに、Seq2Seq-DUは対話システムのNLU(自然言語理解)モジュールとしても利用可能である。SGD、MultiWOZ2.2、MultiWOZ2.1、WOZ2.0、DSTC2、M2M、SNIPS、ATISといった複数のベンチマークデータセットにおいて、異なる設定下での実験結果から、Seq2Seq-DUが既存手法を上回る性能を示した。

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