18日前

自己教師ありグラフ学習による推薦

Jiancan Wu, Xiang Wang, Fuli Feng, Xiangnan He, Liang Chen, Jianxun Lian, Xing Xie
自己教師ありグラフ学習による推薦
要約

ユーザ-アイテムグラフにおける表現学習は、単一のIDやインタラクション履歴の利用から、高次の近傍情報を活用する方向へと進化しており、これによりPinSageやLightGCNといったグラフ畳み込みネットワーク(GCN)が推薦分野で成功を収めている。しかし、これらの手法には二つの限界があると考えられる。第一に、次数の高いノード(頻度の高いアイテムやユーザー)が表現学習に大きな影響を及ぼすため、次数の低い(長尾に属する)アイテムの推薦性能が低下する点である。第二に、近傍ノードの集約スキームにより、観測されたエッジの影響がさらに拡大されるため、ノイズを含むインタラクションに対して表現が脆弱である点である。本研究では、ユーザ-アイテムグラフ上で自己教師学習(self-supervised learning)を活用することで、GCNの推薦精度とロバスト性を向上させることを目的とする。その基本的なアイデアは、従来の教師あり推薦タスクに、ノード表現学習を強化するための補助的な自己教師学習タスクを追加することである。具体的には、同一ノードの複数のビュー(視点)間で類似性を最大化し、他のノードとのビュー間の類似性を最小化する「自己区別(self-discrimination)」を促進する。この目的のために、グラフ構造を異なる方法で変化させる3つの操作を提案する:ノードドロップアウト、エッジドロップアウト、およびランダムウォーク。この新しい学習フレームワークを「自己教師型グラフ学習(Self-supervised Graph Learning, SGL)」と命名し、最先端モデルであるLightGCNに実装した。理論的解析の結果、SGLはハードネガティブサンプルを自動的に探索する能力を持つことが明らかになった。3つのベンチマークデータセットにおける実証的評価により、SGLが推薦精度(特に長尾アイテムにおいて顕著に向上)およびインタラクションノイズに対するロバスト性の両面で有効性を示した。実装コードは以下のURLから公開されている:\url{https://github.com/wujcan/SGL}。

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