
Aspect Sentiment Triplet Extraction (ASTE) は、対象エンティティ、それに関連する感情、およびその感情の理由を説明する意見スパンからなる三つ組を抽出するタスクです。既存の研究では、この問題をパイプラインアプローチを使用して主に解決しようと試みていますが、これは三つ組の抽出過程を複数の段階に分割します。我々の観察によれば、三つ組内の3つの要素は互いに関連性が高く、これを踏まえてシーケンスタギングアプローチを使用して三つ組を抽出するための統合モデルを構築することを目指しました。しかし、要素間の豊かな相互作用を捉えることができるようなタギングアプローチを効果的に設計することは、困難な研究課題となっています。本研究では、初めてエンドツーエンドモデルと新しい位置情報付きタギングスキームを提案し、これらにより三つ組を統合的に抽出することが可能となりました。我々がいくつかの既存データセットで行った実験結果は、当該手法を使用することで三つ組内の要素を統合的に捉えることが性能向上につながることを示しています。また、モデルの有効性と堅牢性についても広範な実験を行いました。注釈:- 「Aspect Sentiment Triplet Extraction (ASTE)」: 対象感情三つ組抽出(ASTE)- 「target entities」: 対象エンティティ- 「sentiment」: 感情- 「opinion spans」: 意見スパン- 「pipeline approaches」: パイプラインアプローチ- 「sequence tagging approach」: シーケンスタギングアプローチ- 「position-aware tagging scheme」: 位置情報付きタギングスキーム- 「end-to-end model」: エンドツーエンドモデル