16日前

バイオシグナルにおける主体意識型対照学習

Joseph Y. Cheng, Hanlin Goh, Kaan Dogrusoz, Oncel Tuzel, Erdrin Azemi
バイオシグナルにおける主体意識型対照学習
要約

生体信号(例:脳波(EEG)や心電図(ECG))を対象としたデータセットは、しばしばノイズの多いラベルを有し、被験者数も限られている(100人未満)。こうした課題に対処するため、ラベル付きデータへの依存を低減し、少ない被験者数でも高い性能を発揮できるようにするため、対照学習(contrastive learning)に基づく自己教師学習アプローチを提案する。限られたラベル数と被験者数という環境下では、被験者間の変動がモデルの性能を著しく低下させる要因となる。そこで、自己教師学習の過程において被験者不変性(subject-invariance)を促進するため、(1)被験者固有の対照損失(subject-specific contrastive loss)、および(2)敵対的学習(adversarial training)を導入した被験者認識型学習(subject-aware learning)を提案する。さらに、対照損失と併用可能な時系列データ拡張技術を多数開発した。本手法は、異なるタスク(EEGのデコーディングおよびECGの異常検出)を対象とした2種類の公開データセットを用いて評価された。自己教師学習により得られた埋め込み表現は、完全に教師あり学習に基づく手法と比較しても競争力のある分類性能を示した。本研究では、被験者不変性がこれらのタスクにおける表現の質を向上させることを示し、特に教師ありラベルを用いた微調整(fine-tuning)において、被験者固有の損失が性能向上に寄与することを観察した。

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