DROCC:Deep Robust One-Class Classification

構造化されたドメイン(例:画像)に適用する際、ワンクラス問題に対する従来のアプローチ(ワンクラスSVMやイソレーションフォレストなど)は、慎重な特徴工学を必要とする。最先端の手法は、深層学習を活用して適切な特徴を学習する2つの主要なアプローチを採用している。1つ目のアプローチは、変換の予測に基づくもの(Golan & El-Yaniv, 2018; Hendrycks et al., 2019a)であり、特定のドメインでは成功を収めているが、その性能は一般に得にくいドメイン特有の適切な変換セットに大きく依存するという課題を抱えている。2つ目のアプローチは、学習された最終層表現に対して古典的なワンクラス損失を最小化するものであり、たとえばDeepSVDD(Ruff et al., 2018)がその例であるが、表現の崩壊(representation collapse)という根本的な欠点を有している。本研究では、追加情報(side-information)を必要とせず、多くの標準的なドメインに適用可能であり、表現の崩壊に対して堅牢な「Deep Robust One-Class Classification(DROCC)」を提案する。DROCCの基本的な仮定は、関心対象のクラスに属する点が、良好にサンプリングされ、局所的に線形な低次元多様体上に存在するというものである。実証的評価により、DROCCが異なる2種類のワンクラス問題設定および複数の実世界データセット(表形式データ、画像(CIFARおよびImageNet)、音声、時系列データ)において高い有効性を示すことが明らかになった。異常検出において、最先端手法と比較して最大20%の精度向上が達成された。コードは https://github.com/microsoft/EdgeML にて公開されている。