
要約
少サンプル分類(few-shot classification)では、少数のラベル付きサンプルのみを用いてクラスを識別できるモデルを学習することを目的とする。このような文脈において、先行研究では、同時に処理される他のサンプルに含まれる情報を活用することを目的として、グラフニューラルネットワーク(GNNs)の導入が提案されている。これは文脈上、「伝達的学習設定(transductive setting)」と呼ばれるものである。これらのGNNは、バックボーンとなる特徴抽出器と同時に学習される。本論文では、特徴ベクトルの補間にのみグラフ構造を用いる新たな手法を提案する。これにより、追加の学習パラメータを必要とせず、伝達的学習設定を実現する。提案手法は、二つのレベルの情報を活用する。すなわち、a) 汎用データセット上で得られた転移特徴(transfer features)、および b) 分類対象となる他のサンプルから得られる伝達的情報である。標準的な少サンプル視覚分類データセットを用いた実験により、既存手法と比較して顕著な性能向上を示すことを実証した。