17日前
微細な認識:類似クラス間の微細な差異を考慮する
Guolei Sun, Hisham Cholakkal, Salman Khan, Fahad Shahbaz Khan, Ling Shao

要約
細粒度認識タスクにおける主な要件は、下位クラス同士を区別する微細な特徴に注目することである。現存の手法はこの要件を間接的に扱い、データ駆動型のパイプラインに「どの特徴が下位クラスを他のクラスと区別するか」を自ら発見させている。これにより、二つの主要な制限が生じる。第一に、ネットワークはクラス間の最も顕著な差異に注目し、より微細なクラス内変動を無視してしまう。第二に、あるサンプルが負のクラスのいずれかに誤分類される確率は均等に扱われているが、実際には混乱は常に最も類似したクラス間で発生する傾向にある。本研究では、密接に関連するクラス間の微細な差異を明示的に学習させるためのアプローチを提案する。この目的の下、既存のエンドツーエンドの深層学習パイプラインに容易に統合可能な二つの新しい要素を導入する。一方では、入力に対する最も顕著な特徴をマスクする「多様化ブロック(diversification block)」を導入し、ネットワークが正確な分類に際してより微細な手がかりに依拠するよう強制する。他方で、各サンプルについて混乱しやすいクラスにのみ焦点を当てた勾配ブースティング損失関数(gradient-boosting loss function)を導入することで、損失面における曖昧性を解消する方向へ迅速に進むことができる。これらの二つのブロックの相乗効果により、ネットワークはより効果的な特徴表現を学習することが可能になる。本手法は、5つの困難なデータセット上で包括的な実験を実施し、いずれのデータセットにおいても、類似した実験設定下で既存手法を上回る性能を達成した。