
要約
物体の把持と操作は重要な人間の技能です。手と物体の接触は把持の基礎となるため、これを捉えることは重要な洞察につながります。しかし、外部センサを用いて接触を観察することは、遮蔽や人間の手の複雑さのために困難です。本研究では、熱画像カメラを使用することで、把持中に発生する豊かな手-物体接触を捉えた新しいデータセットContactDBを提示します。当該研究に参加した被験者は、把持後の機能的な意図を持って3Dプリントされた物体を把持しました。ContactDBには、50種類の家庭用品の3750個の3Dメッシュ(接触マップでテクスチャリング)と、同期されたRGB-D+熱画像37万5千フレームが含まれています。当方の知識に基づく限り、これは人間の把持に関する詳細な接触マップを記録した最初の大規模データセットとなります。このデータの分析から、機能的な意図や物体サイズが把持に与える影響、「活性領域」への触れる/避ける傾向、そして手のひらや近位指節部との接触頻度が高いことが明らかになりました。最後に、我々は最先端の画像変換アルゴリズムと3次元畳み込みアルゴリズムを用いて、物体形状から多様な接触パターンを予測するモデルを学習させました。データ、コードおよびモデルはhttps://contactdb.cc.gatech.eduで公開されています。注:「活性領域」(active areas)という表現は一般的ではないため、括弧内に原文を記載しました。