
要約
本研究は夜間シーンの意味的画像セグメンテーションの問題に取り組んでいます。意味的画像セグメンテーションにおいては、大きな進歩が見られますが、主に昼間のシナリオに関連しています。本論文では、昼間のシーンで訓練された意味モデルとその大規模なアノテーションを、夜間のシーンへ適応させるための新しい手法を提案します。この手法は、夜明けと日の出の間、または日没と夕暮れの間という薄明時間(twilight time)を経由して行われます。手法の目的は、標準的な昼間条件から知識を転送することにより、夜間画像の人手によるアノテーションのコストを軽減することです。また、本研究では新たな道路シーンデータセットが作成されました。このデータセットには、昼間から薄明時間まで、そして夜間に至る35,000枚の画像が含まれています。さらに、夜間画像の中でも一部が密接にアノテーションされており、手法評価のために使用されます。実験結果は、追加の人手によるアノテーションを使用せずに、本手法が昼間シーンから夜間シーンへのモデル適応に効果的であることを示しています。