
要約
ユーザープロファイルが非表示であるEC(電子商取引)のシナリオにおいて、セッションベースの推薦システムが提案されています。このシステムは、短いセッションから推薦結果を生成します。従来の研究では、現在のセッションにおけるユーザーの連続的な行動のみが考慮されており、ユーザーが現在のセッションで主に何を目的としているかという点が重視されていませんでした。本論文では、この問題に対処するために新しいニューラルネットワークフレームワーク、すなわちNeural Attentive Recommendation Machine (NARM)を提案します。具体的には、ユーザーの連続的な行動をモデル化し、現在のセッションにおけるユーザーの主な目的を捉えるためのアテンションメカニズムを備えたハイブリッドエンコーダーを探求しています。これらの要素は後に統一されたセッション表現として結合されます。その後、この統一されたセッション表現に基づいて各候補アイテムに対する推薦スコアをバイリニアマッチングスキームを使用して計算します。NARMは、アイテムとセッションの表現およびそれらのマッチングを共同で学習することにより訓練されます。我々は2つのベンチマークデータセット上で広範な実験を行いました。実験結果は、NARMが両方のデータセットにおいて最先端の基準モデルよりも優れていることを示しています。さらに、NARMは長時間セッションにおいても大幅な改善を達成しており、これはユーザーの連続的な行動と主な目的を同時にモデル化する能力があることを証明しています。