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多波長条件付き生成対抗ネットワークを用いた衛星画像のフィルム状雲除去
多波長条件付き生成対抗ネットワークを用いた衛星画像のフィルム状雲除去
概要
本稿では、可視光RGB衛星画像からの雲除去を実現する手法を提案する。この手法は、RGB画像に適用可能な条件付き生成対抗ネットワーク(cGAN)を、多波長画像(マルチスペクトル画像)に拡張することにより実現している。衛星画像は、環境モニタリング(汚染、森林や河川の状態)、交通インフラの改善、災害発生時の迅速な対応など、多様な目的に広く利用されている。しかし、雲による遮蔽により、可視光カメラによる地上状況の観測が不安定になってしまう。長波長で撮影された画像は、雲の影響を低減する効果がある。例えば、合成開口レーダー(SAR)は、雲が存在しても視認性を保つことができる。一方で、波長が長くなるにつれて空間分解能は低下する。さらに、長波長で得られた画像と可視光で得られた画像との間には、外観的に顕著な違いが生じる。したがって、本研究では、マルチスペクトル画像を入力として、雲を除去し、可視光画像を生成するネットワークを提案する。この目的を達成するために、cGANの入力チャネルをマルチスペクトル画像に対応するように拡張した。ネットワークは、実際の地表面画像に人工的に雲を合成した画像を入力として、その出力が真の地表面画像に近くなるように学習させる。既存のデータセットにおいて、森林や海の画像の割合が非常に高い傾向にあるため、元のデータセットから均一にサンプリングを行うと、学習データにバイアスが生じる可能性がある。そこで、学習データのバイアス問題を緩和するために、t分布型確率的近傍埋め込み(t-SNE)を用いる。最終的に、可視光3バンドと近赤外(NIR)1バンドを含む4バンド画像データセットを用いて、提案手法の有効性を確認した。