
要約
アスペクトレベルの感情分類は、特定の対象がその文脈の中で持つ感情極性を識別することを目指しています。従来の手法では、感情分類における対象の重要性が認識され、対象固有の表現を生成することでその文脈を正確にモデル化するための様々な方法が開発されてきました。しかし、これらの研究では常に対象の個別のモデリングが無視されています。本論文では、対象と文脈双方が特別な扱いを必要とし、相互学習を通じてそれぞれ独自の表現を学習すべきであると主張します。その後、交互注意ネットワーク(Interactive Attention Networks: IAN)を提案します。IANは、文脈と対象において交互に注意を学習し、対象と文脈を個別に表現生成を行うことを目指しています。この設計により、IANモデルは対象およびその共起する文脈を良好に表現でき、これは感情分類にとって有益です。SemEval 2014データセットでの実験結果は、当モデルの有効性を示しています。