2ヶ月前
グラフ畳み込みネットワークを用いた関係データのモデリング
Michael Schlichtkrull; Thomas N. Kipf; Peter Bloem; Rianne van den Berg; Ivan Titov; Max Welling

要約
知識グラフは、質問応答や情報検索など、多様なアプリケーションを可能にします。これらのグラフの作成と維持に多くの努力が払われていますが、最大規模のもの(例:Yago, DBPedia, Wikidata)であっても未完成のままです。本稿では関係グラフ畳み込みネットワーク(Relational Graph Convolutional Networks, R-GCNs)を導入し、2つの標準的な知識ベース補完タスクであるリンク予測(欠落した事実、すなわち主語-述語-目的語三項の回復)とエンティティ分類(欠落したエンティティ属性の回復)に適用します。R-GCNsは最近開発されたグラフ上で動作するニューラルネットワークの一クラスに関連しており、現実的な知識ベースに特徴的な高次多関係データを処理するために特に設計されています。単独のモデルとしてのエンティティ分類におけるR-GCNsの有効性を示すとともに、DistMultなどのリンク予測用ファクタライゼーションモデルが、推論ステップにおいて複数回証拠を集積するためのエンコーダーモデルで強化されることにより大幅に改善される点も示しています。FB15k-237データセットでのみデコーダーのみを使用した基準モデルに対して29.8%の大改善を達成しました。