
目的: 電子医療記録(EMR)の導入と大規模な電子イメージングデータベースの出現、ならびに深層ニューラルネットワークと機械学習の進歩により、自動画像解析における重要な進展を達成する絶好の機会が提供されました。光学干渉断層計測法(OCT)は、眼科で最も一般的に取得される画像モダリティであり、EMRから派生したラベルと組み合わせると、濃密かつ豊富なデータセットを形成します。本研究では、深層学習が正常なOCT画像と加齢黄斑変性(AMD)患者のOCT画像を区別するために利用できるかどうかを検討しました。方法: OCT画像データベースの自動抽出を行い、EMRからの臨床エンドポイントと連携させました。OCTマクラススキャンはHeidelberg Spectralisによって取得され、各OCTスキャンはEPICから抽出されたEMR臨床エンドポイントとリンクされました。2つのコホート(正常群とAMD群)の各OCTスキャンから中央11枚の画像を選択しました。クロスバリデーションは患者のランダムサブセットを使用して実施されました。受信者操作特性曲線下面積(auROC)は独立した画像レベル、マクラスOCTレベル、および患者レベルで構築されました。結果: EMRにリンクされた260万枚のOCT画像から52,690枚の正常マクラスOCT画像と48,312枚のAMDマクラスOCT画像が選択されました。深層ニューラルネットワークを訓練し、画像を正常またはAMDに分類するようにしました。画像レベルではauROCが92.78%、精度が87.63%でした。マクラスレベルではauROCが93.83%、精度が88.98%でした。患者レベルではauROCが97.45%、精度が93.45%でした。最適なカットオフ値でのピーク感度と特異度はそれぞれ92.64%と93.69%でした。結論: 深層学習技術はOCT画像の分類に効果的です。これらの知見は、自動スクリーニングやコンピュータ支援診断ツールにおいてOCTを利用する際的重要な意味を持っています。