
要約
本章では、無教師ドメイン適応のための単純かつ効果的な手法であるCORrelation ALignment (CORAL) を紹介します。CORALは、ターゲットラベルを必要とせずに、ソースとターゲット分布の二次統計量を合わせることでドメインシフトを最小限に抑えます。サブスペース多様体手法とは異なり、CORALは低次元サブスペースの基底ではなく、ソースとターゲットドメインの元の特徴分布を合わせます。また、他の分布マッチング手法よりもはるかに単純です。CORALは標準的なベンチマークデータセットでの広範な評価において、非常に優れた性能を示しています。まず、分類器学習前に線形変換をソース特徴に適用してターゲット特徴と合わせる解決策について説明します。線形分類器の場合には、分類器の重みに対して等価にCORALを適用することを提案しており、分類器の数が少ないがターゲット例の数や次元が非常に高い場合に効率性が向上します。この結果得られるCORAL Linear Discriminant Analysis (CORAL-LDA) は、標準的なドメイン適応ベンチマークにおいてLDAを大幅に上回る性能を発揮します。最後に、深層ニューラルネットワーク (DNNs) の各層活性化間の相関を合わせる非線形変換を学習するためのCORALの拡張について述べます。これにより得られるDeep CORALアプローチはDNNsとシームレスに連携し、標準的なベンチマークデータセットで最先端の性能を達成しています。当該コードは以下のURLから入手可能です:~\url{https://github.com/VisionLearningGroup/CORAL}