
要約
推薦システムの標準的なモデルは行列補完設定である:ユーザー(行)がアイテム(列)に与えた部分的に知られた評価行列が与えられたとき、未知の評価を推定する。最近数十年間、この目的をニューラルネットワークで処理する試みは少なかったが、オートエンコーダーに基づくアーキテクチャが有望なアプローチであることが最近示された。本論文では、そのアーキテクチャを以下の2点で強化した。(i) 欠損値を持つ入力データに適応した損失関数を使用すること、(ii) 副情報を取り入れることである。実験結果は、副情報がすべてのユーザー/アイテムに対するテスト誤差の平均値にわずかにしか影響を与えない一方で、冷たいユーザー/アイテムに対してより大きな影響を与えることを示している。注:「冷たいユーザー/アイテム」(cold users/items)は一般的には「新規ユーザー/アイテム」や「希少ユーザー/アイテム」と訳されることが多いですが、ここでは原文の表現を尊重して「冷たいユーザー/アイテム」と訳しました。ただし、文脈によっては「新規ユーザー/アイテム」や「希少ユーザー/アイテム」の方が適切かもしれません。