NVIDIA、中国の「H20チップはセキュリティリスク」との指摘を全面否定
6日前
NVIDIAは中国の国家メディアによる「H20チップが国家安全保障リスクをもたらす」との主張に対して、強く反論した。中国の公的メディアであるCCTV傘下のWeChatアカウント「Yuyuan Tantian」が発信した記事では、NVIDIAのH20チップが技術的に劣り、環境負荷も高く、ハードウェアの「バックドア」によって遠隔でシャットダウンできる可能性があると非難していた。 これに対し、NVIDIAの広報担当者はCNBCに対し、「サイバーセキュリティは当社にとって極めて重要である。チップに、誰かが遠隔でアクセスまたは制御できるような『バックドア』は存在しない」と明確に否定した。同社はまた、H20チップに「リモートシャットダウン機能(キルスイッチ)」が搭載されているという主張も否定している。 H20チップは、NVIDIAの最上位製品であるH100やB100と比べて性能が低い、中国市場向けに特別に開発された半導体である。2023年末の米国による高性能AIチップ輸出制限を受け、中国向けに設計されたもので、2024年4月にトランプ政権が課した販売禁止措置が解除され、再販が開始された。 米中間の半導体輸出規制の緊張は依然として続いており、米国は中国が先端チップを軍事・AI分野で悪用する可能性を懸念している。一方、NVIDIAは自社製品が中国市場において安全かつ信頼できるものであると主張し、技術的・セキュリティ面での透明性を強調している。この中で、同社の株価は過去1年間で堅調な上昇を続けている。