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クアルコム、業績は好調も今期の収益見通しはやや慎重に - スマートフォン以外の分野で多角化進める

2ヶ月前

クアルコム、業績は予想上回るも今期の収益見込みは若干下方修正 半導体大手クアルコムは4月20日、2023年の第2四半期決算を発表しました。スマートフォン向けチップを中心に業績は好調で、ウォール街の予測を上回りました。しかし、株価は時間外取引で下落。来期の収益予想は市場の期待値にわずかに届かなかったからです。同社の第2四半期の純利益は28億1000万ドル(1株当たり2.52ドル)、前年同期比では17%の増益です。 クアルコムは「現在のところ、関税による著しい影響は見込んでいません」と発表。「私たちは世界的に分散されたサプライチェーンを持つため、対応力が試される局面でも未経験ではない」とCFOのアカッシュ・パーリヒワーラ氏は述べています。CEOのクリスチアノ・アモン氏は、長期的な価値を創出するための多角化戦略を継続する考えを示しました。 具体的には、自動車やメタのバーチャルリアリティ製品、そしてWindows PC向けチップの売上が好調だということです。これら新規事業の売上前年同月比の伸びは自動車59%(9億5900万ドル)、IoT 27%(15億8000万ドル)。主要事業であるモバイル機器向けチップの売上は年間比で12%増の69億3000万ドルと安定を示しています。全体の調整後売上高は15%アップの94億7000万ドルとなりました。 一方で、ライセンス業務を行うQTL部門の売上は横ばいに終わりました(13億2000万ドル)。この四半期ではさらに、同社は27億ドルの資本返還を行う方針を明らかにしました。詳細としては、自社株買いは17億ドル、配当金配布額は9億3800万ドルの予定です。 クアルコムは既存の主要事業であるスマートフォン向けチップの依存度を徐々に減らし、新しい分野への展開を進めています。今後も、自動車・IoT関連の製品開発と投資が重視されていくと予測されます。

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