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DeepSeek、スパースアテンション導入でAI処理コスト大幅削減へ

5日前

中国のAI研究機関・DeepSeekは、最新バージョン「v3.2」のリリースを通じて、「スパースアテンション(sparse attention)」という技術の実証を進めている。この技術は、従来の全結合型アテンションに比べ、計算負荷を大幅に削減する仕組みで、AIモデルの処理コストを顕著に低減できる可能性を秘めている。 従来の大規模言語モデルは、入力テキストのすべての単語間の関係を計算する「フルアテンション」を採用しており、特に長文処理では膨大な計算リソースを消費していた。これに対し、スパースアテンションは、重要な語の組み合わせのみに注目し、無関係なペアの計算を省くことで、処理速度を向上させ、GPUメモリ使用量を削減する。DeepSeekは、このアプローチをv3.2で実装し、実用的な性能維持の上で、推論コストを最大で40%削減することに成功したと報告している。 同社の研究チームは、特に長文生成や複雑な推論タスクにおいても、従来モデルと同等の精度を維持しつつ、効率性を大幅に改善できることを確認。この成果は、AIモデルの導入コストを下げる上で画期的であり、企業や個人ユーザーにとってのAI活用の障壁を低減する可能性を示している。 DeepSeekの取り組みは、AIの持続可能な発展に向けた重要な一歩とされ、今後、他社のモデル設計にも影響を与えると予想される。

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