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Claudeに過去の会話記憶機能が登場、プロジェクト継続性を強化

6日前

AI企業Antheticは、自社のチャットボット「Claude」に過去の会話記憶機能を搭載した。同社は月曜日にYouTube動画で、ユーザーが旅行前の会話内容を確認する場面を実演。Claudeは過去の対話履歴を検索・要約し、ユーザーに「同じプロジェクトを継続しますか?」と確認する。 「作業の中断を気にせず、これまでの議論を参照し、アイデアを積み重ねられる」と同社は強調。この機能はウェブ、デスクトップ、モバイルの全プラットフォームで利用可能で、複数のプロジェクトや作業スペースを分けて管理できる。 現在、ClaudeのMax、Team、Enterpriseサブスクリプションユーザーに順次提供を開始。設定メニューの「プロフィール」→「検索とチャットの参照」から機能を有効化できる。他のプランも近日中に対応予定だ。 ただし重要な制限がある。これはOpenAIのChatGPTのように、自動的にユーザーの行動や好みを学習する「永続的記憶」機能ではない。Claudeはユーザーが明示的に過去の会話を参照する場合にのみ履歴を検索・提示する。ユーザーの個人プロフィールを構築する仕組みはなく、プライバシー保護を重視している。 AnthropicとOpenAIは、音声対応、大容量コンテキスト窓、新サブスクリプションプランなど、機能面での競争を激化させている。先週OpenAIがGPT-5を発表したのに対し、Anthropicも1700億ドル規模の資金調達を進め、企業価値を高めようとしている。 記憶機能は、ユーザーの「サービス定着率」を高める戦略の一つ。会話の継続性を実現することで、利用者のエンゲージメントを強化する狙いがある。 一方で、ChatGPTの記憶機能は、ユーザーがAIに心理的な依存を示すケースや「ChatGPTパーソナリティ症候群」と呼ばれる精神的負荷を引き起こす可能性も指摘されており、倫理的・心理的配慮が求められている。 Claudeの新機能は、使いやすさとプライバシーのバランスを意識した設計であり、AIの実用性と信頼性を高める一歩と評価できる。

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