AIが問題を「考える」RAGの進化:LangGraphで実現する自律的処理の実践ガイド
8日前
RAGはスマートだが、LangGraphを活用した「エージェント型RAG(Agentic RAG)」はさらにスマートだ。AIが単に答えを検索するだけでなく、問題を解決する方法を自ら判断する仕組みだ。従来のRAG(Retrieval-Augmented Generation)は、大規模言語モデル(LLM)に外部ドキュメントへのアクセスを提供することで、より現実的で実用的な出力を可能にした。しかし、従来のRAGは固定されたフローに従う。ユーザーが質問を投げると、ドキュメントを検索し、その情報をもとに答えを生成する。だが、問題が曖昧で、複数のステップ、例えばAPIの呼び出しや計画、確認が必要な場合、従来のRAGは限界がある。そんな課題を解決するのが「エージェント型RAG」だ。例えば、「パリの天気は?週末にできるアクティビティは?」という質問に対して、従来のRAGは天気に関する一般的な情報を検索して返すが、エージェント型RAGはタスクをステップに分割し、リアルタイムの天気情報を取得、週末のアクティビティを予測し、最適な答えを生成する。このように、複雑な問題に対応できる新たなアプローチとして注目されている。