Instagram StoriesにAI編集機能搭載、「変更発色」などテキスト入力で瞬時に特效生成
Metaは、Instagram Storiesに生成型AIを直接統合し、テキスト入力1つで映像を自由に編集できる新機能を正式リリースした。これにより、ユーザーは「髪の色を変更」「王冠を追加」「夕焼け背景を挿入」といった簡単な指示を入力するだけで、写真や動画にリアルタイムで効果を加えることができる。これまでこの機能はMeta AIチャットボットとの連携に限定されていたが、今回の更新でStoriesのトップメニューに「Restyle」が追加され、編集のアクセス性が大幅に向上した。 さらに、ユーザーは事前に用意された複数のスタイル(例:ファンタジー、ビンテージ、未来風)から選択することも可能。一方で、Metaはこの機能利用時にユーザーがAIサービス利用規約に同意することを明記しており、アップロードされた画像や顔の特徴データが生成モデルの改善に活用される可能性がある点に注意が必要だ。つまり、1回の編集操作がAIの学習データとなるリスクを伴う。 この動きは、TikTokやSnapchat、OpenAIエコシステムとの「AIクリエイティブツール競争」でリードを保つ戦略の一環。Metaは同様に、Instagramで「Meta AIによる投稿コメントの自動生成」や、Meta AIアプリ内での「Vibes」動画配信機能を展開。Similarwebのデータによると、Meta AIアプリの日間アクティブユーザー数は10月17日時点で約77.5万から270万に急増し、3倍以上に拡大した。 また、親や規制機関の懸念に対応して、青少年ユーザーのAIチャット機能を無効化できる親権者コントロールツールも導入。これにより、AIとの対話内容の監視も可能となった。 Metaの戦略は、単なるSNSから「AIを核とした個性表現プラットフォーム」への転換を示している。今後、AIと人間の創造性が融合する新たな体験が、Instagramの中心に据えられることになる。