Databricks、1000億ドル超の評価で資金調達 AI向け製品強化へ
データ分析ソフトウェア企業のDatabricksが、1000億ドル以上の評価額を達成し、プライベート企業として4社目の「1000億ドルクラブ」入りを果たした。同社は2024年6月に10億ドルの資金調達を行い、前回の評価額620億ドルから大幅に上昇。今回新たに調達する資金は10億ドル以上で、評価額は1000億ドルを超えると発表した。CBインサイトのデータによれば、これによりDatabricksはSpaceX、ByteDance、OpenAIに次ぐ、世界で4番目に高評価された非上場企業となった。 Databricksのアリ・ゴドシーCEOはCNBCに対し、FigmaのIPOが市場の熱気を高めたことに触れ、「多くの投資家からの問い合わせが殺到した。確かに外部からの関心は高まっている」と語った。Figmaは上場初日、株価が33ドルのIPO価格から115.50ドルまで急騰し、その後も70ドル前後で推移している。この動きは、長らく低迷していたIPO市場に再び資金が戻りつつある兆候と見られている。 ゴドシー氏は、今回の資金調達はAIモデルを活用する顧客向けの製品開発に充てられると明言。同社は2013年にサンフランシスコで設立され、2025年版CNBC「ディスラプター50」で3位にランクイン。6月時点で従業員数は8000人。現行投資家であるアンドリーセン・ホロウィッツ、インサイト・パートナーズ、スリーブ・キャピタル、WCMインベストメントマネジメントが参加している。 競合では、Snowflakeが2024年会計年度に約45億ドルの売上を予想し、25%の年間成長率を達成する見通し。市場評価額は約650億ドル。一方、AmazonやMicrosoftといったクラウド大手もDatabricksのパートナーとして、同社の技術と競合する形で市場を席巻している。AI時代のデータ基盤として、Databricksの戦略的役割は今後さらに重要になる。