ストイックなAIと健康ツールを強化、スティーブン・カリーがグーグルのハードウェア・AI戦略に参画

グーグルはNBAのスーパースター、ステーブン・カリーを、同社のハードウェア、ヘルスケア、AI製品の開発に携わる「パフォーマンスアドバイザー」として迎え入れた。この長期契約は、今日開催された「Made by Google」イベントで発表され、カリーはグーグルのヘルス、ピクセル、クラウド製品の開発に、自身のアスリートとしての経験と専門知識を活かして貢献する。 カリーの主な役割の一つとして、Fitbitの新機能「個人用ヘルスコーチ」のテストとフィードバックが挙げられる。この機能は、Geminiを基盤とするチャットボットで、ユーザーの健康目標に応じてカスタマイズされたトレーニングプランや目標値を生成する。カリーは自身のコーチング手法や哲学を共有し、ユーザーのライフスタイルに合わせた使いやすさの向上に貢献する。 グーグルのプラットフォーム・デバイス部門責任者、リック・オスターロは、「ステーブンとその専門チームが、健康専門家や製品・AIエンジニアと協働し、すでに実際のテストを開始しており、極めて貴重なフィードバックを提供している」と述べた。また、「アスリートの知見とAI技術はスポーツにとどまらず、誰もがより健康的な生活を送り、生産性を高められるようになる」と強調した。 契約の一部として、カリーとそのチームはグーグル製品を義務的に使用することになる。Pixelスマートフォンやウェアラブルデバイス、AIツール「Google Cloud AIバスケットボールコーチ」も実際の学生トレーニングに導入されており、同社は「ジャンプショットの精度を高める」効果があると説明している。カリー自身はキャリア通算3ポイントシュート成功率42％の名手であり、技術的な改善は必要ないが、その実績を活かしたプロモーションコンテンツの作成も予想される。 今回の提携により、カリーの知見が製品の実用性やユーザビリティ向上にどう反映されるかが注目される。グーグルは、AIと人間の知見の融合を通じて、より普遍的なライフスタイル支援の実現を目指している。