Huawei、NvidiaのAI GPUに対抗する次世代Quad-Chiplet設計「Ascend 910D」開発中か
華為技術(Huawei Technologies)が次世代AIアクセラレーター「Ascend 910D」のための四芯設計を特許申請したことが明らかになった。 Ascend 910Dは、Nvidiaの四芯設計であるRubin Ultraに匹敵する可能性があり、特にパッケージング技術でTSMC(台湾セミコンダクターマニュファクチャリング)に並ぶ技術を開発している点が注目を集めている。これにより、中国的企业は米国の輸出規制による影響を軽減し、最先端プロセス技術へのアクセス不足を補うことが可能となり、NvidiaのAI GPU性能に追いつく可能性がある。 特許によると、Ascend 910Dでは計算チップ間の接続がブリッジ型とされており、これはTSMCのCoWoS-LやIntelのEMIBとFoveros 3Dに類似している。この設計は、互いに独立したチップを効率的に連携させるために重要である。また、AIトレーニング向けのプロセッサーには通常、HBM(High Bandwidth Memory)クラスのメモリモジュールが必要であり、これらのモジュールにもインタポーザ型の接続が使用される見込みである。 現在のチョンネル情報によれば、 Ascend 910Dの単一芯のAscend 910Bはダイサイズが665平方mmで、HBMチップがそれぞれ85平方mmという推定されている。Ascend 910Dは四つの芯が組み合わさっているとすれば、合計の硅面積は少なくとも4,020平方mmとなる可能性がある。これはTSMCの基準で五つのEUVレチクルサイズ(858平方mm)に相当する。同様のパッケージ技術はTSMCが2026年から量産を計画している。 なお、Ascend 910Dの性能については、NvidiaのH100を上回るという噂もあるが、すべての特許申請が実用品となるわけではないことから、依然として保留の姿勢で見ておくべきであると言われている。さらに、Ascend 920という名称の次世代プロセッサーについても作業が進められているという報告があるが、こちらはNvidiaのH20と競合する予定だと指摘されている。 産業関係者は、Huaweiの進んだパッケージング技術が、製造プロセス技術での遅れをカバーし、米国による制裁の影響を緩和する重要な要素になると評価している。これにより、中国の半導体企業は最新のプロセスノードに依存せずに高性能なチップを開発できる可能性が高まった。Huawei Technologiesは、1987年に設立された通信機器の製造および販売大手で、AIと先端技術への取り組みで知られる企業だ。