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Cohereがメタ元研究責任者ジョエール・パインォをAI最高責任者に迎え、実用AI開発へ本格参戦

17日前

カナダ発AIスタートアップのCohereは、元メタのAI研究部門(FAIR)トップで、ラッマモデルの開発を牽引したジョエール・ピノー氏を新任の最高AI責任者(CAIO)に迎えた。この人事は、同社が先進AIモデルの開発でOpenAIやAnthropicなどに遅れを取っている状況下での戦略的転換を示している。ピノー氏は、カナダ出身のAI研究者でマギル大学教授。メタ在籍中は、ニューラルネットワークの先駆者であるヤン・レクン氏と共に、オープンソースAIモデル「Llama」の初期開発を担った。彼女は2024年5月にメタを退職し、Cohereに移籍した。 ピノー氏の主な任務は、研究、製品、政策の各チームを統括し、CohereのAI戦略を刷新すること。同社は、人工一般知能(AGI)の開発に注力する大手企業とは異なり、企業や政府機関向けの実用的AIアプリケーションに特化。特にプライバシーとセキュリティを重視し、自社インフラ上でAIエージェントをプライベートに運用できるプラットフォーム「North」を提供している。これにより、銀行や連邦機関といった機密性の高い顧客層にアプローチしている。 ピノー氏は、AGI開発に集中する企業が実用性の欠如を指摘。GPT-5の発表が予想外のものだったことから、AGIの実現は「思いのほか先送り」になると評価。一方で、実世界で使えるAIの生産性向上の余地は十分にあると強調。彼女は、AIエージェントの相互作用や、プライベート環境での開発ベンチマークの構築に注力したいと語っている。 Cohereは現在、63億ドルの評価で最大5億ドルの資金調達を進めているが、メタやOpenAIのような巨大財政力を持つ企業との競争は厳しい。特に、メタが「メタスーパーアイテルジェンスラボ(MSL)」に巨額投資し、AI研究者に1億ドル以上の報酬を提示するなど、人材争奪戦が激化している。その中でピノー氏は、単なる「スーパースターの集め」ではなく、チームとしての連携を重視し、実績のある研究者ネットワークを活用する戦略を掲げる。 この人事は、Cohereが「少ないリソースで大きな成果を出す」ことを目指す中での、重要な一歩と評価される。ピノー氏のリーダーシップが、実用AIの開発と市場競争力の回復にどう貢献するかが、今後の注目ポイントとなる。

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