NVIDIAとGoogle Cloudが連携、企業向けAIと産業デジタル化を加速する新プラットフォームを提供
NVIDIAとGoogle Cloudは、企業向けAIと産業のデジタル化を加速するため、拡張されたアクセラレーテッドコンピューティングの提供を開始した。Google Cloudは、NVIDIA RTX PRO 6000 Blackwell Server Edition GPUを搭載したG4仮想マシン(VM)の一般提供を発表。同時に、NVIDIA OmniverseとIsaac SimがGoogle Cloud Marketplaceで利用可能な仮想マシンイメージ(VMI)として登場し、製造、自動車、物流などの産業分野で物理AI(Physical AI)を活用した応用が可能になった。 G4 VMは、NVIDIA Blackwellアーキテクチャを基盤に、マルチモーダル・生成AIやエージェント型AIの高効率インファレンスを実現。また、CADエンジニアリング、コンテンツ制作、ロボットシミュレーションなど、高度なビジュアルおよびシミュレーションワークロードにも対応。最大8基のRTX PRO 6000 Blackwell GPUを搭載可能で、合計768GBのGDDR7メモリを備え、大規模なデータ処理に適している。 Google CloudのAIハイパーコンピューターアーキテクチャと統合され、Google Kubernetes EngineやVertex AIとのネイティブ連携が可能。これにより、AIモデルのデプロイや機械学習オペレーションが簡素化され、Apache SparkやHadoopを用いた大規模データ分析もDataprocで効率的に実行できる。また、Autodesk AutoCAD、Blender、Dassault SolidWorksなど、業界標準の設計・グラフィックスソフトウェアとの互換性も確保。 企業では、WPPがG4 VMとNVIDIA Omniverseを活用し、世界規模で写実的な3D広告環境を即時生成。AltairはAltair Oneプラットフォームで、流体解析などの高度なシミュレーションを高速化している。 NVIDIAのソフトウェアスタックを活用することで、AIトレーニング・インファレンス(GB200 NVL72、HGX B200)、インファレンスとビジュアルコンピューティング(G4 VM)まで、あらゆるワークロードを統合的に加速できる。この一貫したクラウドエコシステムにより、企業はデータ分析から物理AIに至る複雑なプロセスを、単一の環境で効率的に推進できる。 NVIDIA NemotronモデルやBlueprintsも活用可能。G4 VMやOmniverse、Isaac SimのVMIはGoogle Cloud Marketplaceから即時利用可能。