Apple、社内向けAIチャットボット「Veritas」でSiri刷新をテストへ
5日前
Appleは、次世代SiriのAI機能を内部でテストするための社内専用チャットボット「Veritas」を導入している。ブルームバーグのマーク・ガーマン氏が報じたところによると、VeritasはSiriの大幅なアップデートを迅速に開発・検証するためのツールとして機能しており、従業員が個人データの検索やアプリ内操作(例:写真の編集)といった新機能を試せる。 VeritasはChatGPTやGoogleのGeminiに類似しており、従業員は自然な対話形式で質問を投げかけ、過去のやり取りを再閲覧して深掘りすることも可能。しかし、現時点では消費者向けの公開計画はなく、Appleはこのチャットボットを完全に社内限定の開発ツールとして位置づけている。ガーマン氏は、この戦略が「誤り」と指摘。社内でのフィードバックを活かした製品改善の機会を損していると分析している。 Appleは、AI競争で遅れを取っている状況に直面しており、次世代Siriのリリースは複数回延期。また、2024年発表の「Apple Intelligence」は市場の期待に応えられず、評価は控えめだった。こうした背景から、Appleは自社のAI開発に加え、AI検索機能の実装にGoogleのGeminiを採用する方向性を強めている。 Veritasは、AppleがAI技術の内製化を進めつつも、外部の強力なAI基盤に依存する現状を象徴している。今後のSiriの進化と、Appleが自社AIと外部技術をどう統合するかが注目される。