AI関連の誤引用が判決に混入、米裁判官が決定を撤回
8日前
米国ニュージャージー州の連邦地裁裁判官ジュリエン・ザビエル・ネールズ氏が、バイオ医薬品企業コルメディックスに関する証券訴訟事件の判断を撤回した。弁護士アンドリュー・ライトマン氏が裁判官に送った書簡で、判断書に偽りの引用や誤った判例情報が含まれていたことが指摘され、それらは人工知能(AI)ツールによる誤りと類似していた。裁判官は、この判断書の「後続の判断書と命令書」を発表する予定だと公文書に記した。裁判所の判断書に重大な修正を行うことは珍しく、通常は文法やスペルミスの修正にとどまることが多い。この件ではAIの使用が確認されていないが、法務関係者がChatGPTなどのAIツールを活用する中で、同様の誤引用が相次いで発覚しており、AIの限界が浮き彫りになっている。先月、マイピロウ創業者のマイク・リンデル被告の弁護士がAI生成の引用で罰金を科された事例もあり、LLMは現状では実際の弁護士に代わることは難しいとされる。