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Metaのスーパーアイのチームに人材流出、核心技術者らが相次ぎ退職

12時間前

Metaが新設した「スーパーアイテクノロジー研究所(MSL)」の設立後、わずか2か月で少なくとも8人の主要な研究者やエンジニアが退職した。この動きは、マーク・ザッカーバーグCEOが「個人用スーパーアイテクノロジー」の実現を目指して巨額投資を続ける中で、組織内部に揺れが生じていることを示している。退職者の中には、MetaのAI基盤を支えたベテランも含まれる。特に、PyTorchの開発に深く関与したベルト・マーハー氏(12年勤務)がアントロピックに移籍し、同社のAIチャットボット「Claude」の高速化に貢献すると発表した。また、PyTorch GPUシステムを管理していたトニー・リウ氏(8年勤務)も退職し、AI開発の実務ノウハウを伝えるニュースレターの運営を計画している。 AI専門家チ・ハオ・ウ氏も5年以上勤務後、スタートアップ「Memories.ai」のAI最高責任者に就任。彼はMetaの組織変更の頻度の高さや、マネージャーの変更が多かったことから「AIチームの一部は不安定さを感じていた」と語った。同社は今年、AI部門を複数回再編しており、内部では「組織の再編は常態化している」との声も出ている。 一方、新規採用者の中にも退職者がおり、元OpenAIの研究者アヴィ・ヴェルマ氏とエイタン・ナイト氏が、MSLに加入したものの1か月も経たないうちに元の職場へ戻った。また、グーグル・ディープマインド出身のアフロズ・モヒウディン氏も、1年ほどでOpenAIに移籍した。これらは、Metaの高額報酬を提示する採用戦略が、既存のベテランスタッフとの溝を広げている可能性を示唆している。 Meta側は「組織の変化は自然なこと。多くの退職者は長年勤務したベテランで、彼らの今後を祈っている」とコメント。しかし、新設部門への人材集中が既存チームの士気低下を招き、優秀な人材が競合企業に流出するリスクが顕在化している。MetaのAI戦略は、技術的進歩と人材維持の両面で大きな試練に直面している。

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