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Googleが支援するインド発ゲームコミュニティプラットフォーム「STAN」、AI活用で国際展開へ

5日前

グーグルがインド発のソーシャルゲームプラットフォーム「STAN」に投資した。この投資は850万ドルの資金調達ラウンドの一環で、日本発のゲーム大手・バンダイナムコエンタテインメント、スクウェアエニックス、リーゾンホールディングスに加え、アプトスラボス、キングリバー資本、既存の出資者であるジェネラルキャピタルとGFRファンドも参加した。グーグルはAIファンド「AI Futures Fund」を通じて出資し、AIツールを活用するスタートアップ支援を強化している。 STANはシンガポールを拠点とし、ゲームプレイヤーとクリエイター、コミュニティ、ゲーム会社をつなぐプラットフォームとして位置づけられている。主な特徴は、ユーザーが「Gems」と呼ばれるインアプリ通貨をゲーム勝利や参加で獲得できること。この通貨はAmazonやFlipkart、PhonePeなどのECサイトでギフト券に交換可能。また、リファラル、毎日ログイン報酬、スピンウィールなども通貨獲得の手段として用意されている。 STANの目玉は、Discordとは異なり「参加=報酬」の仕組み。ユーザーがゲームに参加したり、クリエイターが運営する「クラブ(チャットルーム)」に参加することで報酬を得られる。クリエイターはゲームごとに専用のチャネルを設け、ユーザーは通貨を支払ってそのコンテンツにアクセス。STANは取引から手数料を徴収するビジネスモデルを採用している。 同社のパルス・チャドハCEOは「STANはゲーム好きが友達を作り、一緒に遊んだり話したりする場所。ソーシャルとゲームの融合」と説明。2023年にユーザー生成コンテンツ(UGC)を開放したことで、ダウンロード数とエンゲージメントが急増したと語る。現在、Google PlayとApp Storeで合計2500万ダウンロード、月間アクティブユーザーは550万人に達している。 また、Krafton、Garena、Robloxなど200以上のゲーム開発会社と提携しており、毎月20社以上が新規参入。同社は今後、グーグルのAI支援を活かして、AIによるモデレーションの強化を進める。現在70~80%のモデレーションはAIが担当しており、今後はAIツールキット(アバター生成、ミーム作成、チャットフィルタリングなど)をクリエイター向けに提供する予定。 STANは現在インド限定だが、海外ユーザーが5~6%を占めており、今後インド亜大陸、東南アジア、ラテンアメリカへ展開する計画。2027年に黒字化を目指す。現在の社員数は約40名、うち30名未満が開発担当。今回の調達を含め、累計資金は約1500万ドル。グーグルはインドに55億ドル以上を投資しており、STANはその一環として注目されている。

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