Back to Headlines

元Scale AI CTOが起業、大規模データ活用の根本課題を解決するAIエージェント「Aidnn」をリリース

2ヶ月前

大手データ企業の旧幹部らが新興AIスタートアップ「Isotopes」を設立し、大規模データ分析の根本的な課題を解決するAIエージェント「Aidnn」を発表した。同社は木曜日に2000万ドルの初期資金調達を実施し、スティール状態からの登場を果たした。 この問題とは、データインフラを管理する技術者と、データを活用して意思決定を行うビジネス担当者との間に生じる「ギャップ」である。従来のデータ分析ツールは、技術者に依存するため、経営層が自然言語で質問しても即時に答えられないという課題があった。 IsotopesのAIエージェントAidnnは、財務システムやERP、CRM、クラウドストレージなど、分散したデータ源から情報を収集・統合し、自然言語で質問に応えるだけでなく、複雑な計画書の作成も可能。たとえば「月次繰り返し収益のトレンド分析レポート」を依頼された場合、データの抽出、メタデータの読み取り、データの整形・正規化、収益の按分、集計といった複数ステップを自動で実行する。 さらに、エージェントは自身の推論プロセスや仮定、異常値の指摘、今後の対応策の提案まで提示する。企業のデータはAIベンダーに送信せず、オンプレミスやプライベート環境での導入も可能。 創業者のアーラン・ムルティ氏は、20年前にヤフーでHadoopの開発に携わった経歴を持つ。その後、Hortonworksを共同創業し、4年で上場。その後のクラウド技術の台頭により事業が縮小し、Clouderaと合併した。その中で、経営陣が実際のデータにアクセスできないことで、投資家からの質問に答えられない「恥ずかしい状況」を経験した。 2021年、ムルティ氏はScale AIのCTOに就任し、AIモデルの本質を学ぶ機会を得た。その後、旧知の同僚らと協力し、2024年末にIsotopesを設立。同社はすでに10件の特許出願を完了しており、技術的実力に裏打ちされた製品開発を進めている。 ただし、同業他社との競争も激化しており、SalesforceのTableauやWisdomAIなど、実績ある企業もAIエージェント市場に参入している。 ムルティ氏らの経験と技術的背景が、企業のデータ活用を本質的に変える可能性を秘めている。

Related Links