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AI技術で進化する暗号通貨詐欺、急増の背景と警告

5日前

AIを活用した暗号通貨詐欺が急増している。ブロックチェーン分析企業TRMラボスの報告によると、昨年比で456%増加しており、その背景には人工知能(AI)によるディープフェイク音声や映像の作成が関係している。これは、OpenAIのCEOであるサム・アルトマン氏が先ごろ警告した「詐欺の危機が迫っている」という予測を現実にしている。FBIによると、2024年に暗号通貨詐欺に関連する詐欺被害の報告は約15万件、被害額は39億ドル以上に上っている。TRMラボスのデータによると、世界的な被害額は107億ドルに達している。実際にはさらに多くある可能性が高いとされる。TRMラボスのグローバル政策責任者アリ・レッドボード氏は、被害者のうち約15%しか詐欺を報告していないと語っている。 詐欺の手法も進化しており、従来のテキストによる詐欺に加え、AIによるリアルな音声や映像を作成することで、被害者を信頼できる人物と誤認させる「ピッグバッチリング」が広がっている。TRMラボスは、AIモデルがメールやアプリとのインターフェースを可能にする「エージェント機能」を持つようになると、詐欺の自動化が進み、さらに広がる恐れがあると警告している。 アルトマン氏は先週、銀行監督会議で、AIが既存の認証システムをすでに「完全に打ち破った」と語り、社会全体がこの問題に対処する必要があると強調した。また、自身の会社が先月、人間のようにアプリを切り替えたり、複数ステップのタスクをこなせる「ChatGPTエージェント」を発表した。アルトマン氏の警告は、人工汎用知能(AGI)のリスクについての業界の懸念と重なるが、その一方で、AIの進展を止めるつもりはないと示唆している。

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