AIセキュリティ企業Pillar、マイクロソフト元AIセキュリティ責任者ブランダン・ディクソンを戦略顧問に就任

AIセキュリティ企業のPillar Securityは、前マイクロソフトAIセキュリティ責任者であるブランドン・ディクソン氏を戦略顧問に任命したと発表した。ミラミーを拠点とする同社は、AIセキュリティ分野のリーダーとして、AIの開発から運用に至るまでのライフサイクル全体を守る統合プラットフォームを提供している。 ディクソン氏は、脅威インテリジェンス企業PassiveTotalの共同創業者として起業し、RiskIQへの買収後も製品戦略の中心的役割を果たした。その後、マイクロソフトでセキュリティAI戦略責任者を務め、Microsoft Security Copilotの立ち上げやDefender脅威インテリジェンス、外部攻撃面管理（EASM）の強化に貢献。AIとセキュリティの融合を実現する現場の第一線で活躍した実績を持つ。 Pillar Securityのドール・サリグCEO兼共同創業者は、「ブランドンは起業家の視点と大企業の運営力の両方を備えた人物。マイクロソフトでSecurity Copilotをゼロから構築した経験は、企業がAIを導入する際の機会と課題を深く理解する上で極めて貴重だ」と評価。同社がAIシステムに対する信頼を構築する使命を加速する上で、ディクソン氏の知見が不可欠と述べた。 ディクソン氏自身も、「Pillarのチームは、AIシステムの本質を理解するという点で非常に特別な存在だ。セキュリティとAIの革新を両立させ、未来の脅威を予測し、事前に防御を構築している」と語り、同社のビジョンに共感していることを明かした。 また、シールドキャピタルのエリアス・マノウソス氏（元マイクロソフトAIコピロット・脅威インテリジェンス責任者）も、「ブランドンはAIとセキュリティの交差点を最も深く理解する人物の一人。脅威インテリジェンスの進化とAI駆動型セキュリティの台頭の両方を牽引してきた経験は、Pillarが急成長する上で極めて価値あるものになる」と評価した。 今回の任命は、Pillar Securityの資金調達後の着実な成長を示す一環。前月にはGTM（市場展開）の専門家であるジェナ・ラビー氏が成長責任者（SVP）として加わっている。 Pillar Securityは、AI発見、AIセキュリティポジショニング管理（AI-SPM）、AIレッドチーム、適応型実行時ガードレールを通じて、データ漏洩の防止やAI特有の脅威への対応、規制準拠を支援している。詳細は公式サイト「www.pillar.security」で確認可能。