インテル、カリフォルニアで数百人のエンジニアをリストラ 自動車用チップ部門も閉鎖へ
インテルがカリフォルニアで数百人のエンジニアを解雇 2023年7月、インテルはCEOのリップ・ブー・タンが導入したコスト削減と再構築戦略の一環として、カリフォルニア州で数百人のエンジニアを解雇しました。この措置には、チップ設計エンジニアやアーキテクトも含まれており、同社の自動車向けチップ部門の閉鎖も発表されました。インテルはこれまで過剰な管理層を整理することを公表していましたが、CRNの報告によると、実際に設計エンジニアが解雇されていることに驚きが示されています。解雇対象となる職種には、22人の物理設計エンジニア、3人の物理設計エンジニアマネージャー、ロジックおよび製品開発エンジニア、クラウドソフトウェアアーキテクト、エンジニアリングマネージャーなどが含まれています。 解雇はサンタクララ本社を中心に実施され、107人が対象です。カリフォルニア州のWARN法に基づいて通知が提出され、7月15日から順次解雇が開始されます。影響を受ける従業員は最大60日の通知期間か、4週間の通知期間と9週間分の給与・福利厚生を受け取ります。解雇されたエンジニアたちはCPUやGPUの開発に関与しており、これらの領域での人材不足が懸念されます。 また、インテルは自動車向けチップ市場から撤退します。この部門はクライアントコンピューティンググループの一部として機能し、ミュンヘンに拠点を置いていました。インテルのジャック・ウィーストフェローディストリクト副総裁が率いていましたが、2024年以降は閉鎖される予定です。ソフトウェア定義車向けプラットフォームの開発に注力していましたが、同社のコア事業であるクライアントおよびデータセンター向けソリューションへのシフトにより、多くの従業員が失職する見込みです。 タンCEOは内部通信で、過去のパフォーマンス評価がチームサイズにかかわるものが多かったことを批判し、これからは効率と影響力に焦点を当てる方針を示しています。彼は、「最高のリーダーは最少の人材で最大の成果を出す」との考え方を推進し、トップ人材に権限を与え、主要な優先事項の決定を促す意向を明らかにしました。 インテルは今年5億ドル、来年さらに10億ドルの支出削減を目指しています。先月には、半導体工場での労働者15%〜20%の解雇や、マーケティング部門の大規模な外部委託も発表されました。AIを活用して顧客とのコミュニケーションを行うことが計画されています。 インテルの自動車向けチップ部門の閉鎖は、業界にとって大きな打撃となりました。ミュンヘンに拠点を置いていた同部門は、欧州の主要自動車メーカーとの緊密な関係を持つため、地域的な利点があったものの、同社の重点戦略を見直したことによって影響を受けました。ジャック・ウィーストは「これは厳しい決定だが、将来の成長のためには必要なステップだ」と述べています。インテルは今後、クライアントとデータセンター事業に集中し、より迅速な実行力と効率を追求していく方針です。