1200ドルのAI搭載ロボット犬「Sirius」、歩行性能は本物の犬には及ばず
機能するロボット犬「シリアス」が登場 ペットの面倒を見る時間を節約したい人々にとって、ロボット犬は魅力的な選択肢の一つとなっています。このたび、それほど知られていない中国の企業・Hengbotから、新製品「シリアス」が発売されました。価格は約15万円で、AIや音声認識機能を搭載した次世代のロボット犬です。しかし、その性能は完全なものとはいえません。 シリアスは大型言語モデル(LLM)のようなAIを使って音声コマンドを理解します。デモでは、「座る」「握手する」「オシッコをする」などの基本的なコマンドに応じることができましたが、一部の命令には反応しませんでした。また、Wi-Fi接続が必要なため、設定に苦労したユーザーもいるようです。音声認識に関しては、AppleのSiriと間違える人もいるかもしれません。 最大の問題は、シリアスの歩行能力です。デモでは何度も転倒し、自分で立ち上がる方法を見つけることができませんでした。ゲームコントローラーを使った手動操作では、四方にジャンプしたり、猫のように鳴いたりするなど面白い機能もありましたが、動作はかなりぎこちませんでした。リアルな犬の動きを再現しようと努力していることは認められるものの、依然として不安定な部分があります。 シリアス顔にある単一眼は、何か不気味さを感じさせます。また、顔認識カメラを搭載していますが、使用者を追いかけ回すような高度な機能は実装されていません。これにより、散歩などの日常的な動作が難しいという点が指摘されています。 ロボット犬の市場には、ソニーのAiboやXiaomiのCyberDogなど、競合製品が多数存在します。シリアスはそれらと比較して、一見するとFurbyのように愛らしい外観を目指しているかもしれませんが、その目指すべきデザインが曖昧で、かわいさや機能性どちらも十分とは言えない状態です。一方で、Boston DynamicsのSpotやDJIドローンの要素も取り入れており、一歩前進している部分はあります。 結局、シリアスは単なるおもちゃとしては面白みに欠け、実用的なツールとしては不足しており、明確なターゲット層を見つけられないのが現状です。 评论と企業情報 Hengbotは、主にロボット製品の開発に注力している中国のスタートアップ企業で、今回の「シリアス」は同社の初めての大規模なロボット犬プロジェクトです。業界アナリストは、ロボット犬市場が今後さらなる成長を見込む中、シリアスがどのような位置づけになるか注目しています。ただし、設計と実用性のバランスが重要であるとの指摘も出ており、今後のアップデートや改良に期待が寄せられています。 Hengbot代表の李威松氏は、「シリアスは、テクノロジーに興味がある成人向けのAIプログラミング可能な伴侶として設計されました。ユーザーのニーズに合わせてカスタマイズできることが特徴です」と述べています。しかし、現状ではその目的が達成されているとは言いがたいのが実情です。