OpenAI、ChatGPTユーザーが毎日25億以上の質問を送る報告
OpenAIのAIチャットボット「ChatGPT」が毎日25億件以上のリクエストを受けているとのデータがAxiosによって入手されました。このうち、3億3000万件が米国のユーザーからのものです。これは年間9125億件ものリクエストがChatGPTに送られていることを意味します。OpenAIの広報担当者Rob Friedlanderは、Axiosの報道内容に言及したThe Vergeへのコメントで、該当する数字が正しいことを確認しました。それでもGoogleの年間5兆回の検索回数に追い付くには至っていないものの、ChatGPTの急速な成長は依然として大きな脅威となっています。 ChatGPTの週間ユーザー数は昨年12月には3億人でしたが、今年3月には5億人が使用するという状況まで増加しました。この成長率はAIチャットボットが市場で急速に受け入れられている証明です。一方、Googleの親会社であるAlphabetは毎日の検索データを公開していませんが、最近の発表によれば年間で5兆回の検索が行われています。これは日平均約14億件の検索になります。独立した研究者による推定でも、Googleの検索数は13.7億件から16.4億件の範囲内とされています。 OpenAIのCEOであるSam Altmanは去年12月、ユーザーが「ChatGPT」に10億件のクエリを送っていると述べています。約8ヶ月でその検索量は2倍以上に増えています。この数字はChatGPTの利用度が著しく増している証拠となっています。 OpenAIにとって次の焦点となる製品の1つはAIエンジン搭載のウェブブラウザで、同社はこの夏にもGoogle Chromeと競合する新製品のリリースを計画しています。この動きは、AIテクノロジーがデジタルエコシステムにおいて、さらなる影響力を持つことを示すものと考えられます。すでに同社は先週、ユーザーがコンピュータでタスクを完了させられるツール「ChatGPT Agent」を立ち上げました。 専門家の見解では、OpenAIの製品は急速に人気を博しており、これによりGoogleの独占的地位に脅威がもたらされる可能性があります。デジタルマーケティング企業のNP DigitalのNeil Patel氏は、「Googleは検索市場でこれまで通りの強さを維持するでしょうが、OpenAIは非常に競争心が強い」とコメントしています。また、OpenAIが今後リリースする予定のAIブラウザは、ユーザー体験を大きく変える可能性があるとされています。 OpenAIは、AI技術の革新と普及に取り組む非営利組織として設立されましたが、現在は株式会社として活動しています。同社の代表者であるSam Altman CEOは、AIテクノロジーの進化に積極的に取り組み、ユーザーにより良い体験を提供することを目指しています。 これらの動向はAIチャットボット市場におけるOpenAIの台頭と、大手検索エンジン企業に対する影響力の増大を示しています。AIの進化が既存のインターネットエコシステムに何をもたらすのか、今後の発展が注目されます。