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AIで分子設計を革新するChai Discovery、7000万ドルのシリーズAを調達

19日前

サンフランシスコ——(ビジネスワイヤー)——AIを活用して生体分子間の相互作用を予測・再設計し、画期的な治療薬の開発を加速する企業、Chai Discoveryが7000万ドルのシリーズAラウンドを実施したと発表した。本資金調達はMenlo Venturesが主導し、同社のアントロポロジー・ファンド(Anthropicとの共同出資によるAIスタートアップ支援ファンド)も参加。新たに加わった投資家にはYosemite、DST Global Partners、SV Angel、Avenir、DCVCが含まれている。 Chai Discoveryは、AI技術を用いて分子の機能や反応を高精度に予測することで、従来の薬剤開発プロセスの大幅な短縮を目指している。従来の研究では数年かかる候補化合物のスクリーニングを、AIによるシミュレーションで数週間以内に実現可能にしている。特に、従来のアプローチでは難しかった「タンパク質-リガンド相互作用」の設計を、AIが再構成し、新しい治療法の創出を可能にしている。 同社の開発戦略は、分子の物理的・化学的性質を深く理解した上で、AIが「なぜその反応が起きるのか」を解明する「説明可能なAI(Explainable AI)」を活用。これにより、科学者たちはAIの判断を検証し、信頼性の高い結果を導き出せる。 本ラウンドの資金は、AIモデルの拡張、実験データの統合、臨床開発段階への進展に充てられる予定。Chai Discoveryは、2024年中に複数の候補化合物の臨床開発に向けた準備を完了する計画だ。 AIと生命科学の融合を推進するChai Discoveryは、今後も治療薬開発のスピードと精度を飛躍的に向上させ、患者への治療機会を拡大する取り組みを加速する。

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